★スピリチュアルハーブ
<科目:シソ科イブキジャコウソウ属/抽出部分:地上部>
歴史と一般知識
タイムは和名でタチジャコウソウと呼ばれるシソ科の多年草です。タイムという名前の由来は 、ギリシャ語で“勇気”を表す言葉が語源になっているといわれ 、古くから、勇気や力の象徴とされてきました。中世では、騎士が戦いに出発する前に女性がタイムの小枝を持たせて見送ったと伝えられています。
野生のタイムは、地中海地方に生えるヒースだと思われています。ドイツではタイムは栽培されており、紫色の小花が良い香りを漂わせます。開花しているハーブだけを収穫しますが、柔らかいほど良い品質とされています 。
古くから子宮機能のトラブルに用いられてきた歴史もあり、マザータイムとも呼ばれます。また動物の胸腺が植物のタイムと同じにサイマス(thymus英)やチームス(Thymus独)と呼ばれるようになった経緯については、胸腺からタイムの香りがするからという説と、胸腺の断面がタイムの花芽に似た構造をしているからという2つの説があります。
古代エジプトではミイラを作成する際の防腐剤として使われていたとされます。ギリシャ人は入浴時や神殿で焚く香として使っていたそうです。中世には悪夢を防ぎ安眠を助けるようにと枕の下に敷いたり、死後の旅路の安全を祈願し、葬儀の際に棺に入れられたりしたそうです。
日本には江戸時代に薬草として伝えられ、その香りからジャコウソウと呼ばれます。